過去帳 Vol.2

過去帳はその家の歴史や情報がつまっている帳面です。

お位牌はお仏壇をお掃除する人以外はじっくり見ることが無いかも知れません。過去帳に記帳すれば一目瞭然、簡単に誰でも開いて見ることができますし、ご先祖様の月命日も忘れずに供養ができますね。

それでは過去帳にはどんな種類があるのか説明させて頂きます。

過去帳の種類

一般的に使うのは、折本タイプといいまして紙を蛇腹に折ったものに表紙が付いたものです。

紙は和紙と洋紙がありますが、和紙は洋紙に比べて厚みがあることから和紙が使われていることが多いようです。

過去帳には日付入りと日付なしがあります。日付入りは日付ごとに故人を記入できるもので、日々過去帳を開いて供養なさる方にはおすすめです。日付なし過去帳は亡くなられた順に右詰めで記入します。

表紙は布状の生地で高級感ある緞子(どんす)で出来たものや黒檀や紫檀、ウォールナットといった木材、漆を塗って蒔絵を施したものと種類も豊富です。

そして過去帳は大きさも様々あります。小さめの過去帳は記入する部分も小さくなり、綺麗に書くのが難しくなります。

菩提寺に書いてもらう場合は少し大きいものを選ぶと良いでしょうし、何を選んで良いかわからい時は仏具店に相談なさって下さい。良いアドバイスがもらえることでしょう。

過去帳はどうやってお仏壇へ飾る

過去帳見台「かこちょうけんだい」という過去帳を飾る仏具があります。過去帳見台には落ち着きのあるタイプ、家具調仏壇に合わせたモダンなタイプがあります。サイズやデザインも過去帳に合わせるのがおすすめですので、過去帳をお求めになる際に合わせて検討されるとよいでしょう。

飾る場所はご本尊様や位牌が隠れないように置きますので、仏壇の下の段に置くか経机を利用なさる場合は経机の上でも構いません。浄土真宗は寺院のご指示に従って置くのが良いでしょう。

過去帳は普段閉じておいても構いませんが、月命日にはそのページを開いてお参りするのがよいでしょう。

過去帳の役割とは

冒頭でも触れましたが主に記録帳としての役割です。

近年は生活環境の変化を背景にお墓を受け継がずに、お墓を返したり永代供養へ移したりするご家庭も増えています。過去帳を作成していれば、先祖から子孫へと続く血縁の流れや自分のルーツもわかります。そして、未来に伝えるツールとしての役割も果たせます。

お墓参りを頻繁にするのはなかなか難しいと思われますが、過去帳があれば月命日にはお仏壇を通して供養ができます。

ぜひ、過去帳を開いてご先祖様方にお話しかけてはいかがでしょうか

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