卒塔婆・塔婆3

前回まで塔婆供養の大切さについて書いてきましたが、「塔婆を依頼してから立てるまで」についてお話させて頂きます。

もし自身が立てることになった時のために覚えておくと良いでしょう。

塔婆を書いてもらうには

塔婆はお墓を管理している寺院のご住職にご依頼をします。

霊園にお墓がある方は、契約時に塔婆についての説明はお受けになられたと思いますが、不安な時は管理事務所に確認すると良いでしょう。

墓所が寺院様の管理では無く、地区が管理している墓所も寺院様に依頼をします。塔婆は、お墓参り当日にお願いしてもすぐに用意が出来ませんので、事前にお願いしておくのが良いでしょう。法事などの日程を決める時に伝えておけば法事に合わせて作成してもらえます。法事の日以外で受け取りたい時は、いつ受け取りたいのかも伝えると良いでしょう。また、書いてほしい方の故人の氏名や命日を正確に伝えることが大事です。

塔婆をお願いする時は「お塔婆料」と書いて、供養をしてもらうお布施を準備しましょう。塔婆料は寺院様によって違いますが、一般的に費用は1本3,000円~5,000円が多いようです。

形や文字

塔婆には上部にギザギザの切り込みがあります。切り込みの形状は5つの要素「空・風・火・水・地」を表現していて、五輪塔をモチーフに形成したと言われています。

この塔婆を建てることで、故人の供養だけでなく、お釈迦様をあがめていることにもなります。塔婆に書かれている記号のような文字は仏教における「梵字」と言うものです。

宗派や寺院によっても異なりますので、書かれてないこともあります。「梵字」については、またの機会にお話しさせて頂きます。

塔婆には戒名や回忌が書かれていますので、立てる前に一度皆さんで確認してみては如何でしょうか。

立てた塔婆はその後どうすれば

墓地には、塔婆が数本立っているお墓や、塔婆が立っていないお墓、真新しい塔婆が立っているお墓とさまざま見受けられます。お墓によってはあふれるくらい沢山立っているお墓もあります。

塔婆が沢山立っている場合、いつ処分するのかわからないからとの理由もあると思います。

実は塔婆の効力は一日限りとされていますので、一日経ったら処分しても構わないのですが、すぐに処分するものではないと認識してなさっている方が多く、一般的には溜まったら処分する方が多いかも知れません。

新しい塔婆を立てる時に古い塔婆を処分なさるのも一つです。寺院様によって塔婆の建てている期間や処分方法も違いますので、機会があれ確認してみると良いでしょう。

また、寺院様によっては一定の期間が過ぎれば片付けてくれるところもありますので、塔婆を自分で片付けたことがないという方もいらっしゃると思いますが、本来は家族で責任をもって片付けるのがマナーですので、置き場所や処分方法は寺院様に確認しましょう。

役割を終えた塔婆は置く場所が用意されている寺院様もあります。霊園にお墓がある方は管理事務所に確認なさってください。どんなことがあっても普通のゴミに出すようなことが無いようにお願いしたいです。

塔婆供養は故人のご冥福を祈るだけではありません。供養した人に功徳となって回向されると言われています。そして「塔婆を建てて供養すべし」と教えがあります。故人の成仏を願い、ご先祖様が守ってくださっていることを感謝し塔婆を立てましょう。

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