六波羅蜜(ろくはらみつ)とは
六波羅蜜とは、この世にあって、仏の境涯に至るための修行のことを言います。波羅蜜と言うのは悟りの世界に至るという意味です。
お彼岸は迷いや苦悩の世界から悟りの世界へとわたる仏教の実践週間でもあることから「六波羅密」という六つの修行(実践方法)をすすめています。
1、「布施」人に与えること 施しの心
2、「持戒」戒律を守ること 生活をただし悪い行いをしないこと
3、「忍辱」苦難や迫害を耐え忍び怒りの心を向けない
4、「精進」努力を続けること
5、「禅定」集中すること 心静かに平穏を保つこと
6、「智慧」かたよらない心で正しく判断すること
実践方法をもう少し具体的に言い換えると以下のようになります。
布施
見返りを求めず、財施・法施・無畏施を分け与えることをいいます。
持戒
不殺殺戒・不倫盗戒・不邪淫戒・不妄語戒・不飲酒戒の五つが定められ、これらのことを行わないことが良い行いにつながります。
忍辱
この世は四苦八苦の世界であり、迫害などつらいことがあります。怒りや苦しみに耐え、相手を攻撃する心をもたないこと。
精進
精進とは、努力し励むことです。仏教では悟りに向かって一心に修行することをいいます。
禅定
精神を集中させ心を整えること、一つのことに集中し、心を錯乱させることなく、心身ともに動揺することがなくなった状態のことです。
智慧
仏教の教えである無常の心を洞察し、何物をも見通す認識力を指します。智慧は仏法の要。
本来であれば日常から六波羅蜜を実践したいものですが、なかなかそうも行きません。六波羅蜜とはよりよく生きていくうえで大切な心でもあります。年に二回のお彼岸の期間くらいは六波羅蜜を実践しましょう、というのがお彼岸の教えの一つです。
例えばお仏壇やお墓をきれいにして、花や水やお供物をお供えし、線香や灯明をあげるのも、六波羅蜜の実践といえます。
※テキストのリンクは、Wikipediaより
さて、次回は「おはぎとぼたもちの違い」についてお話いたします。