数回に分けてお仏壇についてお話させて頂きました。
今回は
- ご先祖様から受け継いだお仏壇を、部品が一部欠損しているので同じものを探したい。
- 壊れている箇所があるので修理して使いたいと考えている、壊れてはいないが長年にわたる汚れなど落とし、メンテナンスをして長く使えたらいいなと考えている。
- あと継ぎがいないので仏壇の処分をしたいがどうしたらいいのかと思ってらっしゃる方
などお考えの方にお役に立てればと思い書いてみました。
お仏壇を修理して使いたいと考えている方
今あるお仏壇はご先祖様から受け継いだ大切なお仏壇なので、壊れた個所を修理して使いたいと相談を受けることがあります。
まず、お仏壇を見せて頂き壊れている箇所をチェックして写真を撮らせて頂きます。
修理の個所を製造元にチェックをしてもらいます。それから修復できるか出来ないか、費用はどれくらいかかるかが決まってきます。
破損が酷くなければ修理が出来ないということは無いかもしれませんが、状態によっては長期間お預かりしなければならないケースや、修理費用が少額では済まなくなることもあります。
お見積だけを取りたい場合でもお仏壇を預かってメーカーへ送り判断してもらう場合もあり、見積だけでも時間や費用がかかるケースもでてきます。
製造元がわからないお仏壇の修理は職人さんが一から部品を外したり、使用している金具違ったりします。そのため、オリジナル修復となり、少しの修理でも予想より費用がかかることがありますので、修理を考えていらっしゃる方は家族でご相談してから決める方が良いでしょう。
壊れてないがきれいにしたいと考えている方
時間と費用を要しますがお仏壇をきれいにすることも出来ます。
長年に渡る汚れはそう簡単には落ちませんのでクリーニングしても新品同様には蘇りません。お仏壇のクリーニングはかなりきれいにはなりますが、仕上りの満足度には個人差があります。費用や効果を考えるとあまりおすすめできません。
汚れを落とすなら、ご自身でお掃除をしてみては如何でしょうか?
軽度の汚れは、まずほこりを取り除きます。そして、傷のつきにくい素材のタオルで乾拭きすると良いでしょう。長期間お手入れをされていない重度の汚れの場合は、ぬるま湯を使いきつく絞ったタオルで拭くと汚れが落ちやすくなります。ただ、とても注意が必要です。
お仏壇は水を嫌いますので、水分が残ると木が痛み変形して取返しのつかないことになりかねません。仕上げにはしっかり乾拭きをして水分を取り除いてください。
漆で塗られたお仏壇は部品を外して部品を洗い、干して、漆を塗りなおして組み立てる業者さんもいらっしゃるようですが、特殊な技術なので費用がどれくらいかかるか想像も出来ません。
お仏壇のお掃除はこまめにすることで汚れも落ちやすくなりますので、お彼岸やお盆、年末はお掃除をされてみては如何でしょうか?
買換えでは無くお仏壇の処分を考えていらっしゃる方
残された家に仏壇があって空き家になるので処分を考えている方には、粗大ごみで処分が出来ます。(自治体によります)
処分前に閉眼供養を行っていれば、家具と同じような扱いですので、費用も安く手続きも簡単です。
ただ、粗大ごみに出すのは心苦しいですね。その場合は仏具店や葬儀社に問い合わせてみるといいでしょう。費用はかかりますが、運搬から処分まですべてお任せできます。
どこに依頼をして処分するにせよ、お寺さんに来て頂き閉眼供養を行います。仏壇に宿っている仏様の魂を抜く儀式です。ご本尊様に対してお役目を終えたことへの感謝の儀式でもあります。
魂入れしてあるお仏壇は、閉眼供養しないと引き取りを断わられますので気を付けて頂きたいです。
あととりがいない方は菩提寺に相談して、仏壇は上記のような方法で処分をして、お位牌は菩提寺に納めて永代供養して頂くという方法もあります。寺院様によってやり方も違いますので、ご相談に行かれるとよいでしょう。
昨今の少子化が社会にもたらす影響がこのようなところにまで出てきていると思うと感慨深いです。
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