法要(法事)について Vol.2

前回の話しに引き続き、ここからは法事の施主を務めることになった場合、どのような準備を進めて行くのかをお話しさせて頂きます。

法事の準備はいつ頃

祥月命日の二ヶ月前くらいからはじめると安心です。

日程の決め方

法事の日程は祥月命日に行うのが正式ですが、祥月命日が平日の場合、出席される方が予定を合わせることが難しいケースが多くなりますので、祥月命日よりも前の土曜日や日曜日に行う方向でお考えになるとよいでしょう。

ただ、寺院の都合もありますので2つくらいの候補日を決めておくと良いかもしれません。

土曜日や日曜日は法事が集中しやすいので、早めに寺院に日程の確認を取って頂くことをおすすめします。

場所を決める

法事の場所は菩提寺か自宅で行うことが一般的ですが、一般斎場やホテルで行うケースもあります。

寺院への依頼

日程を決める時は寺院に伺って決めるのが望ましいのですが、忙しい時はお電話でも受け付けて頂けます。ご住職と法要日時を決めます。場所も寺院で行うのか自宅で行うのか、寺院で行う場合の持ち物は何が必要かも確認します。また寺院の敷地等を借りて会食をする場合は了解を得ることも大切です。

法要後にお墓参りをして塔婆をたてる時は、法要日時を決める際に塔婆も依頼しておくと良いでしょう。

招待する人数を決める

一周忌までは親戚や親しかった方を含め比較的多くお声掛けします。

案内状の発送

日程が決まったら、一か月くらい前までに案内状を出すのが基本です。

日時や会場、会食の有無を明記し、必ず出欠の返信ハガキを用意します。 人数が少ない時や、身内だけの場合はお電話で済ませても問題ありません。

引き物

出来れば参会者の荷物にならないようなもので、あっても困らない実用品などを選ぶとよいでしょう。最近はカタログギフトを引き出物に利用される方も増えています。

以前より種類が豊富で荷物にもなりませんので、引き出物選びにお悩みの場合はカタログギフトなどがおすすめです。

お料理

本来は精進料理が基本とされていますが、今はあまりこだわらなくなってきています。

寺院敷地での会食には寺院や仕出し料理屋さんにご相談するのが良いでしょう。会食をホテルや料理屋で考えておられる場合は、会場に連絡してお料理の内容や飲み物、数を決めて手配をします。会食を寺院で行うにしろ、ホテルで行うにしろ法要の場所と時間は正確に伝えます。

会食を省略する場合は、折詰膳(持ち帰りできる)などを用意して法要後に参会者に差し上げるとよいでしょう。

法事の服装

どんな服装で参列したらいいか迷われる方もいらっしゃると思われますが、

法事に参列される時の服装は三回忌までは喪服を着用するのが良いとされています。

参会者の服装

喪服をお持ちでない場合や、体調がすぐれないなどの諸事情もあるでしょうから喪服でなくても問題ありません。
その場合、男性は地味目のスーツが良いでしょう。
女性はダークカラーのスーツやワンピースなど、子供は制服があれば制服を着用なさるのが無難ですが、制服でなくとも、落ち着いた色合いの服装でしたら問題ありません。

法事の前日は準備が整っているか確認しましょう。持ち物や、引き出物の数、手配している料理数の変更などもあれば、前日に連絡しておきましょう。

法事当日の流れ一例(寺院)

1.寺院で行う場合は寺院に挨拶をしてから参会者を待ちます。

2.施主と親族が参会者をお迎えして案内するのが望ましいでしょう。

3.席順は遺族の席の後ろから、故人と関係が深い順番に座ります。

4.時間になったら着席してお寺様を待ちます。

5.宗派や寺院によっても違いますが、読経や焼香などが終わるとお寺様の法話があります。

6.法要終了まで1時間程度の時間になります。

7.施主は参会者に法要終了の挨拶をします。

8.会食がある場合は挨拶の中でお墓参りのあとに会食があることをお伝えします。

9.出来る限り参会者全員でお墓参りをし、塔婆をたてて墓前で供養をします。

10.お寺様によっては同行し読経してくださる場合もあります。

11.お墓参りを終えたら会食会場へ移動します。

12.会食の開始に施主が挨拶をします。

13.参会者より誰かに献杯の声を出してもらい会食がはじまります。

14.故人の思い出話をしながら約1、2時間の会食になります。

施主は頃合いをみて一人ずつお礼を述べながら引き出物を渡して終了になります。
会食を省略し、折詰膳(持ち帰りできる)をご用意している時は、施主よりお礼を述べながら折詰膳と引き出物をお渡しして終了になります。

法事で施主を務めるのは準備から無事終わるまで時間も神経も使います。
もし、自身が法事の施主を務めることになられた時、これは大変かなと思われた方、もしくはお仕事が忙しくて中々出来ない方は、親戚や近しい方で詳しい方にご相談するのも良いです。

やはり相談するのはちょっと難しいと感じていたら、ご葬儀をあげられた葬儀社さんや、地域の仏具店にご相談するのが良いでしょう。

案内状の作成からご法事で使うお花や供物の準備、料理や引き出物の手配までお手伝いしてくれます。
のし袋の選び方から仏事の常識まで丁寧にアドバイスしてくれます。

また、施主でなくても構いません。法事に招待されて、「平服でお越しくださって結構です」と書かれてあるが服装は何を着て行けばいいのかなど、仏事のエキスパートが親切に教えてくれます。気軽にご相談されては如何でしょうか。

亡き人を偲び、そのご恩に感謝するために、忌日や命日に忘れずに法事をしましょう。

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