遺産分割協議を行う上で、相続人同士のコミュニケーションはとても重要です。
ただ、わかっていても相続財産の話はしづらいものです。
「もし、遺産分割協議後にその他の財産が見つかったらどうなるの?」
「疑心暗鬼から“争続“になってしまいそう…。」
そうなる前に、今回の話を参考にしてくださいね。
〈この記事で出てくる相続用語〉
【相続】相続人が被相続人の財産を引き継ぐこと。
【相続人】被相続人の財産を引き継ぐ権利がある人。
【遺産分割協議】相続人間での相続財産をどのように分けるかの話し合い。
相続サポートセンター様のご紹介
佐藤 智春さん
仙台相続サポートセンター所長 相続専門税理士
専門分野相続税・贈与税・所得税・事業承継・黒字解散
管野さん
仙台相続サポートセンター新人スタッフ
遺産分割協議5つの注意点
①安易に全ての財産を配偶者に相続させていいのか?
②不動産の相続
③その他の財産
④必ず相続人間で話し合い
⑤相続人同士のコミュニケーション
「前回②不動産の相続についてで、不動産は共有の名義にしない方がいいということを教えていただきました。」
「今回は
③その他の財産
④必ず相続人間で話し合い
⑤相続人同士のコミュニケーション
について説明していきます。」
その他の財産
「相続が発生し、遺産分割協議も無事終えた数年後に『家を掃除していたら、亡くなった方名義の見たことがない通帳が出てきた!どうすれば良い?』という相談を受けることがあります。」
「遺産分割協議をしたタイミングでは知らなかった財産が後から見つかることもあるのですね」
「その場合は原則、遺産分割協議を再度行う必要があります。
新たに見つかった財産についての遺産分割協議書を作成し、相続人全員から署名押印をもらいます。当時の相続人のうち、誰か一人でも亡くなっていた場合は、亡くなった方の相続人(代襲相続人)も遺産分割協議に参加しなければなりません。」
「また遺産分割協議をしなければいけないのはかなり面倒ですね・・・。ましてや相続人の中で連絡がつかない人がいたり話し合いが難しい人がいたとなるとまたかなりの労力を要することになりそうです・・・。」
「そのようなことにならない為に最初の遺産分割協議で当時発覚している財産以外のものが出てきてもいいように、その他の財産についても網羅的に記載しておくことをオススメします。」
「その他の財産についてもしっかり記載しておけば、再度遺産分割協議を行う必要はなくなるんですね。」
必ず相続人間で話し合い
「遺産分割協議を行う際には、相続人のみで話すことをおすすめいたします。」
「ええ?相続人同士で行う遺産分割協議なのでそれは当たり前なのではないですか?」
「なかなかそうもいかないケースは意外と多いですよ。
よくあるのが相続人の配偶者や第三者の介入です。配偶者など、相続人ではない方が意見を述べたり代弁など主張をしたりすると揉めるケースが多いです。」
「配偶者が口を出したくなるのはなんだか分かる気がします・・・。」
「相続するのはあくまでも相続人ですので、相続人同士の気持ちを話し合いましょう。それでも話がまとまらない場合は、専門家に相談することをおすすめいたします。」
コミュニケーション不足
「当センターにご相談に来る方で多いのが、コミュニケーションが不足しているケースです。」
「相続財産の話はなかなかしづらいものですからね。」
「例えば、3人兄弟の長男が専門家に相談し、手続きを進めていたが、他の相続人から
「長男の都合のいいように進めている。」
「長男は、『専門家が○○した方が良いと言っていた。』としか言わないが本当か」
など、憶測による不安や疑問などが、結果的に争いの種となります。」
「たしかに、自分にとって都合のいいことだけを言ってきているのではないかと疑ってしまうかもしれません。」
「他の相続人に対し、疑問に思ったり違和感があったりした際には、必ず相続人同士で話し合いましょう。」
「コミュニケーションをしっかり取ることにより、争いを未然に防げることもありますよね。」
「言いづらい、聞きづらい場合は、専門家を通して意見をまとめてもらう方法もあります。相続がきっかけで、相続人の関係が悪くなるケースはよくあります。そうならないためにもぜひ仙台相続サポートセンターに一度ご相談ください。」
相続が争いの種になるのは悲しいことです。
遺産分割協議は、相続人同士で納得がいくまで話し合うことが大切ですよ。
事前に経験豊富な専門家へ相談することで、避けられるトラブルもあります。
「経験豊富な専門家」というのがポイントです。くれぐれもここはお忘れなく。