節税対策、納税資金対策について

節税対策は一般的に知られている生前贈与以外にもできることがあります。また、相続人にとって納税資金の有無は深刻な問題です!今のうちに考えておきましょう。

この記事で出てくる相続用語

【節税対策】税金を削減すること。
【納税資金対策】相続人が納税資金に困らないよう、前もって納税資金対策を行い、準備しておくこと。
【相続税の基礎控除】相続税の計算で用いられる非課税枠を指し、課税対象となる相続財産額から一定額を引くことで、相続税を減額できます。

相続サポートセンター様のご紹介

佐藤 智春さん
仙台相続サポートセンター所長  相続専門税理士
専門分野相続税・贈与税・所得税・事業承継・黒字解散

管野さん
仙台相続サポートセンター新人スタッフ

「さて、『将来について考える』をテーマでお話しておりますが、1.認知症対策2.争族対策3.相続税対策のうちの最後、3.相続税対策の続きについてお話していきます。」

「相続税対策には、節税対策と納税資金対策の2つでしたね。前回は、節税対策の中で生前贈与をご説明いただきました。今回はその続きですね。よろしくお願いします。」

節税対策

養子縁組

「前回は節税対策として生前贈与をご説明しました。他には養子縁組や所有財産の評価を下げるという方法があります。まずは養子縁組をする方法です。」

「養子縁組で節税できるんですか?!」

「養子縁組する=相続人の数を増やすことで、相続税を減らす方法です。」

①相続人が1人増えるごとに、相続財産に係る基礎控除額が600万円増え、相続税額が減ります。

②相続税は所得税と同じく超過累進課税率です。相続人が増加すると一人当たりの相続分も減少するため、税率も下がります。

「なるほど、相続税の対象となる相続財産から引ける基礎控除額が増えるわけですね。」

佐藤「しかし、相続税の計算上、養子の数には制限があるので注意が必要です。」

「たくさん養子を増やせばいいってものでもないのですね。」

「養子縁組自体は数の制限はありませんが、相続税対策としてむやみに養子縁組を組むことのないように相続税の計算上で含められる養子の数が決められています。実子がいる場合は1人まで、実子がいない場合は2人まで認められます。」

所有財産の評価を下げる

「次に財産総額を下げることも節税対策になります。例えば、土地や建物は、利用状況に応じて国税庁で定めている財産評価基本通達により評価減がありますので、現金を持つより不動産に変えることで評価を下げることが可能です。」

① 更地で土地を持っている場合、例えば賃貸アパートを建てることで相続税評価額を大きく下げることができます。アパート等の不動産の評価額は、土地自体の価格に借地権割合や賃貸割合(入居率)なども勘案していくためです。

② 建物は、固定資産税としての評価額がそのまま相続税の評価額になり、建築費の60%まで下がるといわれています。木造アパートの場合は更に評価額が下がり、節税効果も大きくなる可能性があります。

※例えば1億円でアパートを建設した場合、アパートの評価額は約6,000万円になるということです。

「なるほど、現金ではなく不動産にすることで財産総額が減るんですね。」

「節税対策はここまで。次に相続税対策の2つ目、納税資金対策についてです。」

納税資金対策

「実際に亡くなった場合、相続税を払うのは相続人です。相続人に納税資金を作っておいてあげることも大切です。」

「そうですよね、相続するのはいいのですが、相続税を支払う財産がないと不安です。」

生命保険の活用

「納税資金対策として、生命保険を活用する方法があります。」
生命保険金は「法定相続人の人数×500万円」まで、非課税で受け取ることができます。そのため、相続税の対象となる財産額を減らすことができます。

その上、生命保険を活用し、預金を生命保険金として相続人が受け取れるようにすることで、相続税の納税資金を用意することもできます。生命保険の中には、90歳まで加入できる生命保険もあります。

「生命保険で相続税の減税も、相続税の納税資金も準備する方法、一石二鳥ですね。」

「しかし、契約には注意も必要です。保険契約は、契約者・被保険者・保険料支払者が全て本人(節税対策をしたい方)である必要があります。また、受取人を相続人以外 (孫や長男の嫁等)に設定している場合、受取った方(相続人以外の方)も相続税申告の対象・相続税納税義務(2割加算)になります。」

「きちんと理解した上で正しい方法で加入しなければいけませんね。」

「そうです。間違った方法で加入してしまうと相続人に迷惑がかかる場合もあります。詳しくは、仙台相続サポートセンターにご相談ください。」

「相続のプロにお願いすれば間違いないですね。」

「相続税対策はここまで。相続する家族のためにも相続税対策はきちんとしたいですね。」




相続税対策には様々な方法があります。自分に合う方法を取らないとかえって損をし、残された家族に負担をかけるかもしれません。

自己判断はとても危険です。相続のプロに相談しましょう。

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