秋の気配と残暑が繰り返された2023年。急な気温の変化で体調を崩してしまった方も多かったのではないでしょうか。身体を守るには日頃の体調管理も大切ですが、細胞を守る免疫力を高めることも大切です。今回は、身体の免疫力を高める食べ物=東北の食文化に根付く日本伝統発酵食品の一つ ~赤味噌代表 仙台味噌~のお話です。
仙台味噌のルーツを知る… 日本初の味噌工場「御塩噌蔵-おえんそぐら-」とは!
戦国時代、兵糧として用いられていた味噌は、武将たちの戦場における貴重な栄養源・保存食として重宝されました。仙台味噌の発展は、江戸時代。グルメ将軍と呼ばれる伊達政宗公が、領内で味噌を自給したい!と現仙台市青葉区花壇に大規模な味噌工場の御塩噌蔵を作ったことに始まります。更に、江戸の仙台藩邸で味噌を製造。その旨さが評判を呼び下屋敷は〝仙台味噌屋敷〝と呼ばれるほど大ブレイク。誕生から約400 年、伝統の味を守り作られている仙台味噌は、他の味噌と比べ大豆の量が多く、米麹が少ないのが特徴。そして、長期熟成により酵母や酵素がゆっくりと働き大豆の旨味を最大限引き出し、独特の深い味わいと香りが醸し出され、みそ焼きおにぎりやしそ巻きにも使われ始めたのです
腸内環境を整える味噌の持つポテンシャルがスゴイ!「医者要らず」と呼ばれる理由とは。
人の体内で活躍する免疫細胞の7割は、腸内に集まっています。つまり、腸内環境を整える事は、免疫細胞活性化に繋がり身体を守る事に。味噌には、腸内環境を整える植物性のタンパク質・乳酸菌・食物繊維が豊富に含まれているほか、アルコールを早く体外に排出するコリン、血清コレステロール上昇の抑制や抗がん作用のあるペプチドやイソフラボン、強い抗酸化作用を持つメラノイジン、脳の機能を最適化するグルタミン酸など様々な効果を期待できる成分もたっぷり。味噌が、「医者要らず」と言われる理由はそこにあるのです。味噌×食材で得る事ができる身体への良い効果は無限大。様々な食材の組合せによる腸内へのアプローチで免疫力を高め、これからの季節に備えてみてはいかがでしょう。
食文化について考えてみよう。~食べて、つなぐ~日本の伝統食材!
農耕民族として暮らしてきた殆どの日本人にとっては、コメ文化と歩んできた和食がDNA的に身体に合うとされています。しかし、日本の食文化は、高度経済成長期以降大きく変わり日本伝統食材 緑茶や様々な発酵食品の国内消費量や生産量が下降気味なのだそう。和食の文化をはじめ健康食として海外からも注目される「和食」は、ユネスコ無形文化遺産にも登録され「無くしてはならない文化」の一つに。日本固有の食文化を次世代へつなげるためにも、改めて良さを知り、新しい価値を私たちが作っていかなければならないのかもしれません。
Oh、MISO!海外の方も大絶賛、世界共通のUMAMI
新たな味噌レシピのインスピレーションが広がる動画がこちら! 海外では、スーパーフードとして認知度が高まる味噌。その理由は、前述の「身体に良い=ヘルシー」・「旨味=UMAMI」にあります。
旨味の成分は、
①味噌に含まれるグルタミン酸
②肉や魚類に含まれるイノシン酸
③乾燥キノコなどに含まれるグアニル酸 に分類されるのですが、
味噌の旨味は、②か③の1つと合わせると相乗効果でもっと倍増されるそう!味噌は、和食はもとより海外食材や料理にも相性の良い調味料になるのです。海外視点で味噌のグルタミン酸に合う食材を見つければ、さらにレシピも広がりますね。
伊達武将隊も大満足♪ あったかい郷土の味噌レシピは、温活・脳活…身体に良い事だらけ!
まずは、2つの動画をご覧いただいて、仙台みその歴史と美味しさを知ってください!
政宗公をはじめ名だたる戦国武将達が好んで食べていたと言われる大豆製品。味噌には、脳の活性化が期待されるレシチンも豊富。集中力、記憶力、判断力が必要な戦の作戦や領地統一など頭を使う仕事には大豆成分のレシチンが一役買っていたのかもしれません。気になる味噌の塩分ですが、カリウムを含む緑黄色野菜、芋類、海藻類と摂取する事で体外に排出されやすいので、味噌汁などに入れる際には具沢山にすると良いそう。発酵させることで味わいも栄養も進化する味噌、健活・腸活・美活を目指して積極的に取り入れてみませんか。
※味噌汁の塩分は、お椀1杯あたり約1,2グラム。1日の塩分摂取量の目標は男性7,5グラム未満、女性6,5グラム未満。食事1回に1杯であれば塩分を心配する必要はなさそうです。
まとめ
味噌は身体に良いという事は知っていましたが、何が良いのかは考えず…ただただ味噌味サイコー!と食べていました。味噌には3つの機能性 一次機能「栄養」・二次機能「味」・三次機能「体調を整え、病気を予防する働き」があり、この3つの機能性を持った食品を「機能性食品」と呼ぶそう。千里の道も一歩から~美味しい発酵のチカラを継続的に食生活に取り入れながら、お年頃の体内の活性につながれば良いな、と思う今日この頃です。
基本的に味噌の仕込みは、寒い冬から始まり発酵を促すあたたかい時期を越して初冬に食べ頃を迎えるそう。昔ながらの手法で仕込まれた旬の出来たて味噌が食べたい いろんなレシピを知りたい という方は、今回取材協力をいただいた宮城県味噌醤油工業協同組合の公式サイトをチェックしてください! レシピをはじめ仙台みそに関する情報がいっぱいです! お味噌の通販はもとより、自分で味噌を作るキットや味噌スイーツなど通販販売されている組合加盟の蔵がたくさん載ってますよ。