本格的な秋田名物の稲庭うどんを地元宮城で食べられるお店がある。
松島周辺へお越しの際はぜひご賞味いただきたい。
古民家を再生したという店構えは純和風でどっしりとした重厚感がある。
だが店内に入ると、木の温もりあふれる和モダンな空間が広がり、印象が一変するのだ。
1Fはテーブル席と小上がり席、2Fは和室の個室がある。 窓からは中庭の景色を楽しめ、待っている間も優雅に過ごすことができた。
先代が秋田県、稲庭うどん発祥の地で生まれ、多くの方に稲庭うどんの素晴らしさを知って欲しいという想いから、この地に店を構えたそうだ。
東日本大震災で甚大な被害を受け、店の存続を半ば諦めた時期もあったが、長男である現在の店主が奮起し、営業再開したとのこと。
おかげで、今も多くのお客様に親しまれ、料理に舌鼓を打つことができる。
いざ料理を注文しようとする時が、結構悩ましい。
冬季限定の「比内地鶏あったかせいろ」も気になるが、店主おすすめである松島湾の「はぜ天」もぜひ味わいたい。
悩んだ末、はぜ天とシンプルなうどんを味わえる「はぜ天せいろ」を頂くことにした。
サクサクの衣をまとった「はぜ」がふわりと口の中でとろける。コシが強くなめらかでつるつると喉元を流れていくうどん。相性はとても良く、箸を止めることなくドンドンいける。
こだわりの麺は共同開発の製麺所とタッグを組み、試行錯誤してコシや形を追求したオリジナル。化学調味料は一切使用せず、毎日一番だしをとり、素材の味を生かす調理を心がけているとのこと。
なるほど、こだわりが味にきちんと表れている。
食器を洗う際も完全無添加の洗剤を使い、人にも環境にも優しい配慮をしているそうだ。美味しさだけでなく、安心も提供していただけるお店である。
店内には、稲庭うどんお土産セットやポップコーンなども販売している。塩竈産藻塩入りキャラメル味、ほや味、紅しょうが味という興味深いフレーバーだ。
気になった方はビール片手にこちらもお試しを。
場所は利府町赤沼だが、松島のすぐ隣、ほぼ松島である。
JR仙石線陸前浜田駅から徒歩5分とアクセスも良い。ドライブ、松島観光の際に利用するにも大変便利である。
次はどのメニューにしようかと思案しながら、帰路につくこと請け合いだ。