枕経とは?

身近にいる大切な方、特に家族の臨終を迎えるということは、とても辛く、悲しいことです。それは臨終を迎えるご本人も同じ。ご本人は自分が亡くなることで、残していく方への心残りや不安もあるでしょう。
実は、その心残りや不安を取り除くための儀式として、古くから「枕経(まくらぎょう)」というものがあります。

「枕経」は通夜や葬儀と異なり、限られた身内だけで執り行われる儀式のため、経験される機会がとても少ないものとなります。それゆえ、枕経に関してよくわからない方が多いといえるでしょう。 ここでは枕経がどのようなもので何のために執り行うのか、枕経の流れやマナーについてご説明いたします。

枕経ってなに?

枕経とは、臨終間近の方が心穏やかになるため、または臨終後、浄土への旅の道しるべとするために枕元でお経を読むことです。「枕経」といわれる所以はそこにあります。

現在は自宅以外の病院や施設などで亡くなるケースが多いため、臨終の後に行うのが一般的です。

枕経の流れ

まずは、菩提寺に来てもらう場所を決めます。病院で亡くなった場合、速やかに安置場所へと移動しなければならないため、一般に病院では枕経を行いません。自宅が良いか、葬儀社等の用意する安置施設が良いかを、近親者や葬儀社と相談して決定します。

安置場所が決まったら、菩提寺に連絡を入れます。安置場所へ到着してからの電話でも構いませんが、安置場所が決まった時点で連絡を入れておくと、安置場所で待機する時間が短くてすみます。

菩提寺への連絡は、なるべく喪主が行いましょう。誰が亡くなり、喪主は誰になるのか、安置場所はどこかを伝えた後、枕経に来てほしい旨を相談しましょう。故人や喪主が安置場所に到着する時間を告げ、僧侶の都合を尋ねて、時間帯を決めます。

枕経のマナー

菩提寺に連絡を入れる際、時間帯に注意しましょう。亡くなったのが深夜であれば、葬儀社とも相談して電話をする時間を決めましょう。僧侶も夜間は睡眠をとりますので配慮する

必要があります。

また、服装は地味なものにしましょう。枕経で喪服を着ると、前もって準備していたかのように思われるので着る必要はありません。

経験する機会が少ないことは知らなくても恥ずかしいことではありません。

しかしながら、大切な人が亡くなるという悲しい場面では、ふとしたことが気になるという

こともあります。「こんなこと聞いたら恥ずかしいだろうか…」ということもごんきやにお気軽にご相談下さい。

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