近年、テレビCMなどの影響でお葬式を小さく済ませたいと希望する方が増加している傾向にあります。実際に葬儀を執り行った後に事前の想像とは異なったというお話しを耳にします。小さく執り行ったお葬式で後悔した事例と後悔しないための対策をお伝えいたします。
お葬式を「小さく」を希望していたのに…
実際にお客様から伺った事例をご紹介いたします。
「小さく」の意味が違ったA様の事例
A様はお父様を亡くされました。お父様は生前から「お葬式は小さく」と希望されており、A様とお母様は、お父様の最後の希望を叶えようと意見が一致していました。
ところが、葬儀社と打合せが始まると、親子の意見が食い違い始めました。A様とお母様では「お葬式は小さく」の捉え方が違ったのです。
A様は、葬儀を行わず、祭壇は質素に、お知らせをする人も少なくてよいと考えていました。一方、お母様は葬儀を執り行い、祭壇は小さくても華やかに、生前ご縁があった多くの人に参列してもらいたと考えていました。 結局、親戚の意見もあり、小さな華やかな祭壇で葬儀を執り行い、生前お父様と縁があった多くの方が弔問に訪れたそうです。A様は弔問客とお母様が思い出話をする姿をご覧になり、これでよかったと納得されていましたが「生前父と葬儀についてもっと話していれば揉めることもなかったかも」とお話しされていました。
「小さく」と思って依頼したB様の事例
B様はお兄様を亡くされました。独身を貫いたお兄様は生前から「自分の葬式は小さく簡素に」と口にしていました。お兄様の意向を受け、B様は小さく葬儀を執り行おうと20万円前後の価格が全面に押し出されている葬儀社に依頼することにしました。
ところが、葬儀社と打合せをしていると葬儀費用は20万以上かかることがわかりました。親戚の希望と経済的援助もあり、親族だけで小さく葬儀を執り行いました。
「葬儀は小さくという希望は叶えられたけど、葬儀費用は思っていたほど小さくなかった」とお話しされていました。
お葬式を「小さく」で起こりがちなトラブルの原因は?
ご紹介した2つの事例の原因はどこにあったのでしょうか。
故人が「お葬式は小さく」と希望していた場合、その詳細が不明確であることから起きたトラブル耳にすることは多々あります。遺される家族の負担を軽減したいなどの気遣いから希望する方が多いのですが、事前に詳細を決めておいたり家族と葬儀の内容を話し合ったりする方はごく少数です。悲しみにくれる大切なご家族に「事前に話をしておけば」と後悔させないためにも、家族とご葬儀の話をしてみてはいかがでしょうか。
また、広告に低価格を全面に提示している葬儀社に依頼しても、広告の価格と請求書の金額が大幅に異なることは往々にしてあります。
「お葬式は小さく」を叶えるためにするべきこと
自分の葬儀は小さく執り行いたいと考え始めたらするべきことをご紹介いたします。
葬儀社の見積は最低でも3社
葬儀プランの内容は各社によって異なることをご紹介しました。葬儀に必要なサービスや葬送品がプランに組み込まれているのか、プラン以外にかかる費用はどのくらいになるのか見積をとって比較しましょう。見積を出さない葬儀社もありますので概算を聞いてみるといいでしょう。
また、見落としがちなのがアフターフォローです。葬儀プランにアフターフォローの有無と内容を確認しましょう。葬儀終わってから、お墓や仏壇、ご供養のしきたりを知らずに困る方は多くいらっしゃいます。アフターフォローが充実した葬儀社を選べば、葬儀後に困っても安心して相談できます。
自分が希望する葬儀をエンディングノートに書き留めておく
エンディングノートに自分が希望する葬儀のスタイルを書き留めておきましょう。祭壇はどのくらいの規模にするか、葬儀に参列して欲しい人の人数などを書いてみると、理想の葬儀とその費用見積りが分かります。
おひとりで書けない時は、葬儀社のスタッフに相談してみるといいでしょう。
相談は私「サラダ」のように、終活カウンセラーなどの資格をもった専門のスタッフが常駐する相談窓口がおすすめです。
終活カウンセラーは、葬儀やご供養の知識、相続や保険の専門家と連携した問題解決、生きがい相談など幅広く相談対応できますから、事前相談だけではなくアフターフォローも安心してご相談いただけます。
いかがでしたか。「葬儀は小さくていい」と思い始めたら、大切なご家族を困りごとから守るため葬儀相談窓口で相談してみてくださいね。