LGBTと葬儀

最近よく目や耳にするこの「LGBT」。

世間でも理解を示す方は増えてきておりますが、冠婚葬祭、特に葬儀の場面においては、まだまだ問題が山積みのようです。 今回はこのLGBTの方の弔いについて書いてみます。

LGBTとは

これは性的少数者(セクシャルマイノリティ)を表現することばです。

レズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシュアル(Bisexual)の3つの性的指向と、トランスジェンダー(Transgender)という性自認の各単語の頭文字を組み合わせた表現です。(Wikipediaより)

芸能人で自分がLGBTであることをカミングアウトされる方が増えておりますが、わざわざそうであることを認めてもらうために世間に公表するのですから、理解していただけないケースが多く存在することを意味しています。この件に関しては、先進国の中でも日本は一番遅れていると言われております。

お葬式に参列できないことも

少数者であるがゆえに社会的に制約が多いのも事実です。

特に冠婚葬祭に関しては「家」が絡んでくることもあり、自分たちの希望通りにはいかないことがあるようです。

日本では同性婚は認められておりません。ですので、お互いを認め合い生活を共にしているパートナーであっても、戸籍の上では家族ではありません。 もしこのパートナーが亡くなったとします。
大切なパートナーの死を弔うために、自分が喪主となってお葬式を執り行いたいと願うでしょうが、戸籍上家族ではないので、おそらくパートナーのご親類の方がお葬式を仕切ることになるでしょう。ご親類の方の理解が得られなければ、大切なパートナーのお葬式にも参列できないかもしれません。

一緒のお墓に入れないことも

社会的な制約はお墓に関してもあるようです。

「家」という概念がまだまだ強い日本では、お墓に関してもLGBTの方々にはハードルが高いようです。少子高齢化で、1組の子供夫婦がそれぞれの両親の面倒を見ることも多く、それによってお墓の継承者がいなくなり、「○○家」と墓石に表記することが困難になっています。そこには理解を示す宗教者も多く、現在では両家の苗字が入ったお墓や「愛」「絆」など好きな言葉を刻む墓石も増えています。

しかし、LGBTの方々に対しての理解はそれほど進んでおらず、墓地を管理している寺院が、親族とのトラブルを恐れて、亡くなったLGBTの方の納骨を認めないこともあるようです。さらに、お墓に一緒に入りたくて、自分たちで準備していたお墓に納骨しようとしても、相手の親族に反対され、やむなく海洋散骨を行ったというケースもあるようです。

「自分たちの周りにはいないから」とこの問題に無関心な方もいらっしゃるでしょう。

しかし、少数者であるがゆえに隠しているケースが多く、本当は辛い思いをしている方がいらっしゃるかもしれません。多様性を認めようと世間が変わり始めている今だからこそ、お葬式にもこの多様性という考えを柔軟に取り入れる時なのではないでしょうか。

弊社では事前相談も承っております。一人で悩まないでぜひ相談へいらして下さい。

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